クルマとたくあん?
昭和50年代に就職した私の時代は、学校を卒業するとまずクルマの購入。親から借金
をしてトヨタの中古車を買いました。当時の若者の大半はそのように行動し、クルマが生活
の基準だったように思います。若者の消費行動の集中化です。
現在は自動車産業も輸出頼りで国内需要はあまり芳しくありませんし、その中心も軽自動車
とエコカーが主体です。原油の高騰、デフレ、環境を考えた場合は自然の流れでしょう。
国内需要の減速は若者のクルマ離れが要因の一つであり、最近のクルマの任意保険料の見直
しも、相対的に保険収入が見込める若者の加入が減ったことがその理由だそうです。
若者の消費行動の変化はクルマから何に移ったのでしょうか? 美味しい食事、パソコン
旅行、ゲーム、コンサート、携帯、預金?等、私たちの時代と比べると、その選択肢は
数多くあります。いわゆる消費の分散化です。使える金額が同じと考えれば分散するほど
一つのカテゴリーの市場規模は縮小します。また新しいマーケットが確立されれば増々
この傾向は強まります。
私たちのお届けする『干したくあん』も外食、中食の増加、家庭内での食事の減少から
以前のような大きな市場規模ではありませんが、米食には欠かせない副食の一つです。
大手自動車メーカーが環境、時代の変化に対応し、しっかり生き残っているように、
私たちも常にお客様に目を向け、そのご要望にお応えし、次世代にもしっかりとその
食文化を伝えたいと思います。
(S・T記)