唄と歌
カラオケはKARAOKEとして海外でもそのまま使われている言葉であり日本の文化の一つになっています。歌の得意な人とそうでない人がいて、そうでない人には苦痛以外の何物でもないのかもしれませんが、聴くという事に関しては音楽の種類の差こそあれ誰もが心地よく思うのではないでしょうか?
歌は『音』と『言語』とその地方の『宗教』が結びついて出来たのでしょうが、情報の伝達の手段として、また豊作や豊漁への祈りとして伝えられたのではないかと思います。
近代の日本では民謡、子守唄がその地域の大衆の『唄』であり、現代の『歌』は一般の聴衆に向けた情報発信であり、戦後のラジオ、テレビの普及とともに我々の生活の一部になってきたのではないでしょか。
昔(とは言っても30年位前)の歌には『唄』の要素である『言葉』そのものに感動した歌詞が多く見られましたが、最近は『歌』の要素である『リズム』や『メロディ』が優先しているものが多く見受けられます。これは良し悪しの問題では、なくあくまでも好みの問題ではありますが。
レコード、CDの売上が下がる中、CDショップのサービスの一つとして自分の好みの歌手と歌だけを組み込んだオリジナルCDを作ってくれるところがあるそうです。著作権の問題はクリアしていると思いますが・・・。
歌で時代を懐かしむとは歳をとった証拠かもしれませんが、それで心が安らぐならばそれに越したことはなく、それが本来の『唄』の本質なのかもしれません。
(S.T記)