晩からとバンカラ
先日、10代の甥と首都圏郊外をドライブしていた時、ロードサイドのラーメン屋
さんの看板を目にしました。そこには「ラーメン バンカラ」と書いてありました。
甥は「ラーメン屋さんなのに何で夕方から営業するんだろう?」との疑問を口にしま
した。
ラーメン屋さんの経営者は多分60代前後で「バンカラ」は「晩から」ではなく
「蛮カラ」なのでしょう。このブログの読者の皆さんも若い方はこの言葉は聞いたことが
ないかもしれません。この言葉はモダンを意味する「ハイカラ」への対語として明治時代
に作られた言葉だそうですが、昭和30年代生まれの方までは理解できると思います。
100年前に作られた言葉や言い回しが一部の年配者には現在でも通じますが、これ
からの100年後の日本語はどうなっているのでしょうか?
東京女子大学の女子学生が方言チャートを作成し、今方言がちょっとした話題になって
いますが、ネットやスマートフォンを誰もが使えるこの時代、日本国内の距離はもちろん
世界の距離や時間の差がなくなりつつあります。
まずは、世代を重ねながら方言を使う人が徐々に減り始め、日本語が少しづつ変化しな
がら一つの言葉が生まれる。それが標準語になる。その変化は地球規模で進み世界全体が
文化や歴史の壁を乗り越えて、ひとつの「地球語」になる日が来るのかもしれません。
(S.T記)