最近読んだ本
最近読んだ本です。正確に言うと８月に読んだ本を再度読みました。歳のせいか最近物忘れが多くて、同じ本を買ったりもしますが・・・。
その本は杉江弘(エッセイスト・元日航機長)氏の『日本人はなぜ足元を見られるのか？』です。アカデミックな読み物ではなく、平易な文章で日本人の考え方、行動様式を分析しています。内容はおおまかに言えば、日本の歴史から見た日本人の道徳観、正義感は国内では通用しても、海外との交渉事はそれだけでは通用しない。もっとしたたかさを持つ必要がある。特に政治家と一部のお役人(国家公務員)は必須の能力である。といった内容です。今まで日本人は外国人と接触する(個人的にもビジネスでも)機会は少なかったと思いますが、今後の高齢化、労働力不足の加速を考えると、止む無く外国からの労働者の流入は避けられません。政府の観光立国の方針を見ても島国ニッポン一本槍では対応しきれません。年配者はともかく、これからの時代を背負う若者・子供は対外的な折衝能力が必要となることは間違いありません。欧米にはデベート(討論)が学校の授業として存在し、相手の意見を聞きながら自分の意見の正当性をしっかりと主張する習慣が身に付いています。日本の代表の海外との交渉力が問題にされますが、我々日本国民の交渉下手を如実に表しているのではないでしょうか？ 教育は今から急がないと間に合いませんから。
参考までに表題の本はアスキー新書からで７４３円です。
（S.T記）