竹の花
皆さんは竹の花というものを見たことがあるでしょうか。恐らくほとんどの人が見たことがない、或いは竹に花がつくの?と思われることと思います。
先日、大学時代の友人から「今日、竹の花を見たんだ!驚きすぎて写真を撮るのを忘れた!」というメールが届き、大騒ぎになりました。私たちは大学で農学を専攻し、蔬菜花卉研究室というところで野菜と花の園芸について学んでいました。その時に教授から竹に関する貴重な話を聞いていました。どうやら竹は、品種にもよりますが、およそ90年に一度だけ花をつけるらしいのです。
花自体は目立つものではないのですが、90年に一度となると滅多なことではないため、昔から竹の花を見ることは不吉と言われていました。実際、竹が花をつけた年というのは農作物が不作となり飢饉が起こることが多かったそうで、その時はその竹の花が終わった後の果実を食べて飢えをしのいだと言われているようです。
そんな貴重な花を見ることができた友人は農学を学ぶ者としてはラッキーだったことでしょう。羨ましい…。
現在、ホームセンターや花屋で売られている植物は品種改良が重ねられ、年中美しい花を咲かせてくれるようになっていますが、花というのは存続が危なくなった時のみにつけるのが本当です。例えばランに花をつけようと思ったら、あえて水を切って、株に危機感を覚えさせるとつきます。改良の進んだ植物は種類も豊富で見るからに美しいものですが、自然に自生するものは自然の中で生きる知恵と、それに伴う力強い生命力とを持ち合わせ、見るものを圧倒させます。
4月、5月は自生植物も花盛りです。もうすぐ始まるGWに、何も用事のない方は是非、そんな自生植物を探しに行ってみられてはいかがでしょうか。
かく言う私も大学時代から山に自生植物を見に入ることが多かったのですが、最近は全く行けていません…。私も是非、このGWには竹の花を探しに行きたいものです!!(Y.F記)
PS:写真は、私が登った山からの風景です…